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歩くことで広がる、小さなSDGs

なるほど!

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日々の生活の中で、誰もが気軽に取り組めるSDGsの一つが「散歩」かもしれない。そんな風に感じて、最近筆者は歩くことを心掛けています。特別な道具も準備もいらず、思い立ったらすぐに始められるこの行動が、少しだけSDGsに役立っているかも。そんな思いで今日も歩きます。

散歩のメリットとは?

まず、徒歩移動はCO₂を排出しません。短距離の移動であっても車やバスを使えば排気ガスが出ます。けれど、歩くことでその分の環境負荷を軽減できます。都市部では、移動手段を「歩き」に変えるだけで、目に見えない形で地球環境を守る一歩となるのです。

さらに、歩くことは健康面でも多くのメリットがあります。高齢者から子どもまで、誰もが続けやすい運動として注目されており、生活習慣病の予防や心のリフレッシュにもつながります。健康の維持は、SDGsの目標3「すべての人に健康と福祉を」に直結しています。

また、地域を歩くことで、今まで気づかなかった魅力に出会うこともあります。道端の季節の草花、古くからある町の風景、新しくできたカフェ。足元を見つめ直すことで、地域とのつながりや愛着が生まれ、「住み続けられるまちづくり」(目標11)にも貢献できるのです。

散歩を軸に、さまざまな企画が進行

近年では、ただ歩くだけでなく、他の目的と掛け合わせた散歩も注目されています。

たとえば兵庫県では、2024年11月に「第2回 SDGs交流ウォーキング」を開催。県内の大学生や地域の人々が一緒に歩きながら、まちの課題や未来について語り合うイベントです。コース途中には地域課題に関するミッションや交流の仕掛けも盛り込まれており、「歩く」ことをきっかけに人と人、地域と地域をつなげるユニークな試みです。

また、東京都板橋区では「いたばしさんぽ」というプロジェクトが展開中です。これは地域資源を再発見しながら、区内の名所や公園、飲食店などをめぐる“推しさんぽ”マップを活用したもので、参加者が自らまちの魅力を発信するスタイルが特長です。地域の魅力発信と健康促進が自然に融合した好事例といえるでしょう。このようなプロジェクトは、環境への配慮はもちろん、健康促進、地域交流、教育の場など、SDGsのさまざまなゴールと重なります。楽しみながらSDGsを体感できる入口として、地域で開催される「歩く」イベントに参加してみるのもおすすめです。

<参考>

ひょうご公民連携プラットフォーム

東京都板橋区

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