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地球に優しい散歩アイテムとは?モノから考えるSDGs

年齢を問わず気軽に楽しめるアクティビティであり、健康増進やリフレッシュ効果も期待できる散歩。持ち物やファッションにこだわると、普段の散歩が一段と楽しく感じられます。アイテム選びのポイントは機能やデザインだけではありません。持続可能性に配慮しているかどうかも、判断基準のひとつにしてみてはいかがでしょうか。

晴天編❶:スニーカーから考える持続可能性

心地よく散歩するためには靴選びが重要。選ぶ際はフィッテングやデザイン、機能ももちろん大切ですが、環境に配慮されているかどうかも意識してみませんか。老舗の人気ブランドから新進気鋭のブランドまで、数多くのメーカーがリサイクル素材などを使ったスニーカーを販売しています。

例えば、スニーカー業界のサステイナブル化をけん引しているアディダスが掲げるのは“END PLASTIC WASTE”。 2024年までに全商品におけるバージン(未使用)ポリエステルの使用を廃止。プラスチックボトルなどの再生材料からできるリサイクルポリエステルへの完全切り替えを目指しており、現在に至るまで脱プラスチック化を推進しています。原材料切り替えの先駆けとして、2021年1月には人気シリーズのスタンスミスについて「すべての商品にリサイクル素材を使用する」と発表。河川などから回収されたプラスチック廃棄物を原料とするPrimeblueシリーズや、バージンポリエステルを使用しないPrimegreenシリーズなどを展開中です。

そのほかにも、キノコの菌糸を再利用した新素材マッシュルームレザーを、バイオテクノロジー企業と共同で開発。プラスチック由来の合成皮革に代わる素材を使用することで、環境への負荷を減らします。これらの取り組みは、Goal12「つくる責任 つかう責任」、14「海の豊かさを守ろう」、15「陸の豊かさも守ろう」と深く結びついています。

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晴天編❷:海洋資源を守る日焼け止め選びのコツ

日差しの強い日の散歩に欠かせない日焼け止め。多くの日焼け止めには、紫外線吸収剤が含まれています。紫外線吸収剤は少量で紫外線防止効果が高いなどのメリットがある一方で、海洋資源に悪影響を及ぼす可能性も近年明らかになりました。オキシベンゾンやオクチノキサートといった吸収剤は、サンゴの白化を促進したり、成長を抑制したりするほか、海洋汚染の原因になると言われています。

2021年1月、ハワイでは特定の紫外線吸収剤を使用した日焼け止めの販売・流通が法律で禁止されました。紫外線吸収剤不使用=ノンケミカル処方の日焼け止めの使用が進めば、SDGsのGoal14「海の豊かさを守ろう」の実現に結びつくでしょう。

環境保全をうたう日焼け止めを2つご紹介します。ジーエルイー合同会社の「サンゴに優しい日焼け止め」は、日焼け止め成分の規定があるビーチでも使用可能。紫外線吸収剤はもちろん、香料、鉱物油、防腐剤、ナノ成分、合成界面活性剤が不使用です。ドラッグストアなどで手に入りやすい商品では、大塚製薬のコパトーン プロテクションUVプラス ミルクがあります。この商品はノンケミカル処方でありながら、国内の日焼け止め基準最高値のSPF50+、PA++++をクリアしています。このようにノンケミカル処方の日焼け止めが徐々に増えてきていることからも、海洋保護の考えが広がっていることがうかがえます。

晴天編❸:土に還るサングラス

直射日光がきつい時期の外出に重宝するサングラスにも、持続可能性に配慮したアイテムが登場しています。例えばメガネブランドのJINSは 、 傘下のサングラスブランドで、2021年5月よりフレームにバイオプラスチック素材を使用した新シリーズ「CLASSIC」を販売。植物由来原料でできた、土に還りやすい生分解性プラスチックを使用した商品です。このほかにも環境負荷の低いメガネケース 販売の全国展開を目指しており、再生紙製のケースを試験的に導入しています(2021年4月現在)。これらの試みはGoal12「つくる責任 つかう責任」、15 「陸の豊かさも守ろう」に関連しています。

雨天編❶:サステイナブルなレインブーツ

雨天時の散歩を快適にするレインブーツにも、サステイナビリティを意識したアイテムが増えています。2011年に設立され、世界50か国以上で展開しているシューズブランド、ccilu(チル)では、コーヒーかすとペットボトルを再利用した全天候型防水ブーツを販売。1足あたり15杯分のコーヒーかすが使用されており、消臭力・除湿力・通気性・速乾性が備わっています。洗濯機で丸洗いすることも可能です。

また、英国発の老舗ラバーブーツブランドHUNTERは、提携先を人権、職場、環境基準を満たす工場に限定しています。二酸化炭素排出量や動物由来原料の削減、化学物質の使用制限に加え、国際労働機関の条約を含む国際基準に基づいた行動規範を定め、工場労働者の生活改善も推進。Goal10「人や国の不平等をなくそう」、12 「つくる責任 つかう責任」、15 「陸の豊かさも守ろう」などに貢献しています。

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雨天編❷:24時間から利用可能!傘のシェアリングサービスでごみ削減

外出中に突然の雨が降り出して、ついビニール傘を買ってしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。そんな時でも 、シェアリングサービスを利用すれば、無駄な出費を抑えられる上、環境保護にもつながります。2018年11月から始まった「アイカサ」は、 駅前などの「アイカサスポット」で傘を貸し出すサービスです。24時間あたり70円で利用でき、ビニール傘を購入するよりも安価。2021年6月時点では9都府県で利用可能です。JR山手線の全30駅にスポットが設置されるなど、都心部で使用しやすい環境が整っているほか、ビニール傘の廃棄物を減らす活動に賛同したオフィスビルや大学、商業施設などで導入されています。最寄りのアイカサスポットがひと目でわかる独自のアプリケーションもあるなど、手軽に利用できるこのサービスは、Goal12「つくる責任 つかう責任」に関連しています。

地球環境や労働環境を意識した商品を選ぶことは、持続可能な社会の形成につながります。 少し環境を意識しながら散歩をすれば、いつもの景色も違って見えてくるかもしれません。

<参考>

晴天編❶ :スニーカーから考える持続可能性

アディダス公式サイト_サステイナビリティhttps://shop.adidas.jp/sustainability/

アディダス公式サイト_スタンスミス_マッシュルームレザー使用についてhttps://news.adidas.com/originals/stan-smith-mylo–recreating-an-icon-made-with-underground-roots-of-mushrooms/s/3403a796-7db3-429c-8a3b-6378c2f962b0

晴天編❷:海洋資源を守る日焼け止め選びのコツ

花王公式サイト_紫外線散乱剤と紫外線吸収剤の違いhttps://www.kao.com/jp/qa/detail/16479/

CNN_ハワイの日焼け止め規制法https://www.cnn.co.jp/usa/35121917.html

サンゴに優しい日焼け止め ECサイトhttps://www.organicstyle.co.jp/?pid=139099063

大正製薬公式サイト_コパトーン_環境を考えるhttps://brand.taisho.co.jp/coppertone/environment/column1.html

晴天編❸:土に還るサングラス

JINS AND SUNhttps://www.jins.com/jp/jinsandsun/products/#classic

JINS_環境への配慮https://jinsholdings.com/jp/ja/sustainability/environment/03/

雨天編❶:サステイナブルなレインブーツ

CAMPFIRE(クラウドファンディングサイト)_Panto全天候型コーヒーブーツhttps://camp-fire.jp/projects/view/408513

HUNTER公式サイト_ソーシャルサステイナビリティhttps://www.hunterboots.com/jp/ja_jp/discover/sustainability-social

雨天編❷:24時間から利用可能!傘のシェアリングサービスでごみ削減

アイカサ公式サイトhttps://www.i-kasa.com/