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私なりの「デコ活」で目指す、SDGsな引っ越し

なるほど!

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皆さんは「デコ活」をご存じでしょうか?筆者は、昨年の夏頃から、仕事の中で何度かこの言葉を耳にすることがあり、存在を知りました。今回は、SDGsとも関連の深いこのワードについて紹介します。

脱炭素のための行動変容を促す「デコ活」

「デコ活」は環境省が中心となって推進する「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動」の愛称です。二酸化炭素(CO₂)を減らす(DE)脱炭素(Decarbonization)と環境に良いエコ(Eco)を含む“デコ(DECO)”と、活動・生活の「活」を組み合わせた新しい言葉で、国民の公募を経てこの愛称が決定されました。

日本は、2050年カーボンニュートラル、および2030年度におけるCO₂46%削減(2013年度比)の目標を掲げています(出典:環境省|日本のNDC<国が決定する貢献>)。私たち国民の間でも、地球温暖化を抑制するためにCO₂削減に取り組む必要があることは周知のことでしょう。しかし、具体的にどう行動に移せばいいかわからない、個人の行動がどのくらい影響力を持つのか掴めずモチベーションが上がらないという人も多いと思います。この状況を受けて、国民・消費者の行動変容、ライフスタイル変革を強く後押しするために発足したのがデコ活です。

私にできる、デコ活アクション

デコ活では、3分野13種類の行動を「デコ活アクション」として推奨しています。その中でも、まずはここから始めてほしい!という取り組みとして、以下4つのアクションが掲げられています。

 電気も省エネ 断熱住宅(電気代をおさえる断熱省エネ住宅に住む)
 こだわる楽しさ エコグッズ(LED・省エネ家電などを選ぶ)
 感謝の心 食べ残しゼロ(食品の食べ切り、食材の使い切り)
 つながるオフィス テレワーク(どこでもつながれば、そこが仕事場に)

一目でわかる通り、上記の4つは「デコカツ」になぞらえた言葉で設定されています。デコ活という愛称を浸透させ、国民の行動変容を促したいという想いの強さを感じますね。

推奨される行動がアクションとして言語化されることで、行動変容のハードルがぐっと下がる印象を受けました。誰でも「これなら自分にもすぐにできそう!」と思えるアクションが見つかるのではないでしょうか?

筆者が最近取り組んだのは、「感謝の心 食べ残しゼロ」のアクション。最近引っ越しが決まり、現在住んでいる部屋から退去する準備を進める中で、荷造りより先に冷蔵庫の整理に取り掛かりました。冷蔵や冷凍で長期保存している食材を確認し、退去の日までに使い切るための計画を立てることで、廃棄する食材の量をゼロにしようと試みています。新たに食材を買う際も使う分だけの最低限におさえるように意識。おかげで冷蔵庫の中が徐々にスッキリと片付いてきました。さらに、「ごみはできるだけ減らし、資源としてきちんと分別・再利用する」のアクションも実践中。荷造りの際に棚から掘り出した、最近使用する機会のなかった圧力鍋をフリマアプリで売ることができました。

一人一人にできることから、デコ活を始めよう

デコ活は、せっかくキャッチーな愛称がついているにもかかわらず、まだ「クールビズ」のようには世間に浸透していません。環境省が掲げた13種類のアクションに限らず、暮らしが豊かになり、脱炭素などに貢献していくものはすべてデコ活アクションといえます。皆さんも、ご自身のライフスタイルに合ったアクションから、デコ活をスタートしてみませんか?
そして、「デコ活」という言葉を意識的に使うことで、この運動を周りの人にも知らせていくことができます。デコ活の輪を広げ、脱炭素をみんなで一緒に実現していきましょう。

<参考>