SDGsゼミリポート | サステイナブルな未来を多様な視点で探求する

SDGsゼミリポート | サステイナブルな未来を多様な視点で探求する

WAVELTD
トップ > 研究員のSDGsな日々 > 忙しい現代人におすすめしたいマインドフルネスの実践

忙しい現代人におすすめしたいマインドフルネスの実践

なるほど!

10

仕事や学業に日々忙しく過ごす中、常に何かに追われている感覚になることはありませんか。筆者は仕事で不安なことがあると、帰りの電車や家でもついついそのことを考えてしまい、なかなか頭を休めることができません…。
そんな不安やストレスに対処する上で効果的なのが「マインドフルネス」です。今回は、忙しい日々を送る現代人が健やかな日々を過ごすための、マインドフルネスな暮らし方をご紹介します。

マインドフルネスとは?有名企業も注目の効果

「マインドフルネス」とは、目の前で起こっている今現在に意識を向けた状態のことを意味します。気温は寒いか暑いか、どんな香りが周囲に漂っているか、空腹かどうかなど、自分が置かれている状況に集中し、それに良し悪しといった判断を与えずにただ感じることに徹します。過去や未来に対する心配事や後悔から解放されることでストレス低減につながるほか、集中力アップの効果が期待されるのです。筆者も、退勤後の電車ではなるべくその日の仕事のミスや明日やるべきことなどは考えず、読書や動画に没頭したり、集中して電車の広告を眺めてみたりすると、上手くオン・オフの切り替えができるようになりました。

注目を集めたきっかけの一つは、アメリカの大手IT企業「Google」が、マインドフルネスな状態になるための実践方法を社員の研修プログラムに取り入れたことです。そのプログラムは「SIY(サーチ・インサイド・ユアセルフ)」と呼ばれ、ストレスマネジメントや創造性、パフォーマンスの向上、ひいてはリーダーシップの発揮などにつながるとされ、今や多くのグローバル企業で導入されています。
(参考:マインドフルネスプロジェクト|リーダーシップ・プログラム:SIY)

日本国内では、子どもの心の健康を維持するために教育現場で取り入れられた例もあり、幅広い場面でその効果を発揮しているようです。筆者の学生時代を振り返ると、友人との人間関係や勉強、進路のことなどさまざまな不安と隣り合わせだったことから、当時からマインドフルネスを実践できていればな…と思います。

小さな積み重ねで心と頭を健やかに

マインドフルネスがいかに効果的であっても、すぐ「目の前のことに集中しろ」というのも難しいものです。本格的な実践方法としては、目を閉じて周囲に意識を向ける瞑想がありますが、ずぼらな筆者はそれもハードルが高い。そこで、なるべくマインドフルネスな状態になるために、日頃から簡単に意識できることをお伝えします。

<食事の時に>目の前の料理に集中する

食事の際、ついついスマートフォンやテレビ、新聞などを眺めていませんか。それでは意識が情報に向いてしまって、目の前の料理の味をよく味わうことが難しいでしょう。このお肉は少し硬いな、トマトの赤が鮮やかだな、など一皿に集中して食事を摂ると、感覚が研ぎ澄まされていつも以上に美味しく感じるかもしれません。

<道を歩く時>音楽やラジオをオフにして、環境に意識を向ける

自宅から駅までの道中など、筆者は音楽やラジオを聴いていることが多いです。しかしイヤホンを自宅に忘れてしまった時、何も聴かずに歩いていると、鳥のさえずりや木々が風に揺れる音など、さまざまな音にあふれているのに気が付きました。普段はつい音楽などに意識が向き、街の環境の豊かさに気が付けませんでしたが、たまには聴覚を働かせながら歩いてみると新たな発見がありそうです。

<動画を見る時>見ているものに全集中

スマートフォンで動画を見ている時、「あのメッセージに返信しなければ」「新しい通知の内容はなんだろう」とあれこれ考え事が増えていくことがよくあります。これでは意識が動画やらメッセージやらに向いてしまい、さまざまなことを同時に考えている状態です。なるべく画面に一点集中し、動画のストーリーに入り込むようにすると、よいリフレッシュの時間になるでしょう。

頭を休める時間を作り、日々を健やかに

バタバタと毎日が過ぎていく中、一日を振り返るとずっと何かしらを考えていて、頭が休まっていないなと感じることがあります。特に4月に入り新生活が始まった方にとっては、新しい情報をインプットする場面が多く、気付かぬうちに脳が疲弊しているかもしれません。そんな時には、一日の中で少しの時間だけでも目の前に集中してみて、余計な考え事から離れてみてください。頭の疲れが取れ、毎日を健やかに送れるようになるでしょう。

【参考】
ニーマル・ラージ・ギャワリ,「心が整うマインドフルネス入門 ~ビジネスエクゼクティブが実践するニーマルメソッド~」,小学館