「今日のお昼、何にしようかな?」 多くの人が毎日直面する、ランチタイムの選択。コンビニで手軽に済ませたり、お店で美味しいランチを堪能したりするのもよいですが、ときにはお弁当を手作りしてみるのはいかがですか。私は、お昼休みはゆっくりしたいという理由から、なるべく会社にお弁当を持っていくようにしています。お気に入りのお弁当箱に、食べたいおかずとご飯を詰める。その何気ない行動が、SDGsにつながっているかもしれません。海外でも注目を集めるお弁当の魅力を見直します。
世界も夢中になっている「BENTO」
今、海外ではお弁当が、「BENTO」という言葉でブームになっているのをご存じですか? そのきっかけは、日本のアニメや漫画と言われています。アニメの登場人物が、お昼休みにカラフルで美味しそうなお弁当箱を広げるシーンを見て、「あのかわいくて機能的な箱は何だ?」と興味を持つ若者が増えました。
また、実用的で合理的なランチスタイルとしても評価されています。ご飯、お肉や魚、そして野菜をバランスよく詰めたお弁当は、まさに理想的な健康食です。さまざまな食材を少しずつ、適量だけ詰めることになり、食べ過ぎを防げるのも嬉しいポイント。筆者は、お弁当を作る余裕がなく外食が続いた時には、なんだか体が重いな…と感じることもあります。日本以外の国にもテイクアウトの文化はありますが、健康志向の高まりから日本スタイルのお弁当が広がりを見せているようです。
お弁当は、地球の未来を守る手軽なアクション
自分の健康や楽しみのためだけではなく、環境にもメリットがあります。
ごみを減らす(目標12: つくる責任 つかう責任)
コンビニでお昼を買うと、容器、お箸の袋、ビニール袋…と、たくさんのごみが出てしまいます。一方、弁当箱は繰り返し利用可能です。マイバッグやマイボトルを持つように、ごみを根本から減らすリデュースにつながります。
食材を使いきる(目標12: つくる責任 つかう責任 / 目標2: 飢餓をゼロに)
「昨日の夕食の唐揚げが、少しだけ余っちゃったな…」「冷蔵庫に、使いかけのニンジンが残っている…」。そんな時こそ、お弁当の出番です。夕食の残り物や、中途半端に残ってしまった食材でも、立派なお弁当のおかずになります。
食材を無駄なく使い切ることは、食品ロス(フードロス)の削減に貢献します。日本では、まだ食べられるのに捨てられてしまう食品が年間472万トン(※)あり、その約半分は家庭から出ています。残り物を上手に活用することで、食材を大切にする心が育まれ、結果的に家計の節約にもつながるのです。
(出典|環境省「我が国の食品ロスの発生量の推計値(令和4年度)の公表について」)
https://www.env.go.jp/press/press_03332.html
今日からできる!私らしい「お弁当アクション」
まずは、できる範囲で楽しみながらお弁当を取り入れてみませんか。今日からすぐに始められる、簡単な「お弁当アクション」をご紹介します。
「週に一度」から始めてみる

最初から毎日作ろうと意気込む必要はありません。「水曜日だけはお弁当の日にする」など、まずは週に一度から気軽にチャレンジしてみましょう。
週末の作り置きで平日をラクに

時間のある週末や休日に1週間分のおかずを作り置きしておけば、平日の手間を省けます。冷凍によって長期保存も可能です。筆者も実践しており、出勤前に冷蔵庫・冷凍庫から取り出すだけで準備が完了するので、忙しい方、朝はゆっくりしたい方におすすめです!
お気に入りの「お弁当箱」を探しにいく

雑貨屋や食器屋さんには、曲げわっぱ、ホーロー、ステンレス製など、さまざまな素材やデザインの弁当箱があります。自分のお気に入りを見つけると、毎日のお弁当作りが楽しみになりますよ。筆者は利便性重視で、冷凍・電子レンジ対応可のタッパーを使っていますが、これはこれで愛着がわくものです。
お弁当箱は、未来を詰め込む希望の箱
お弁当作りは、単なる節約術ではありません。健康を想い、彩りを考えながらおかずを詰めるひと手間が、地球の未来を守ることにもつながります。まずは手軽に、残り物を詰めてみるところから始めてみては。少しでも手間をかけた分、その日のランチの時間が待ち遠しくなるかもしれません。