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「面倒くさい」を卒業!ごみ分別の正解とSDGs

なるほど!

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「これ、どうやって捨てればいいの?」使い切った電池や古くなった化粧品、昔のスマホ…。「とりあえずここに置いておこう」と、いつの間にか部屋の隅に迷子のごみが増えていませんか?今回は、迷子になりやすいごみの適切な処分方法を調べてみました。正しい捨て方を知ることは、私たちの暮らしをスッキリさせるだけでなく、地球の未来を守る大切な一歩でもあるんです。

迷いやすいごみ3選。正解は「こう捨てる」!

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① 電池

電池を処分する際は、必ず絶縁処理をしなければなりません。プラス極とマイナス極にセロハンテープなどを貼ることで簡単に行えます。 絶縁処理をしないと、 他の電池や金属と接触してショートし、発熱や発火の原因になるため大変危険です。 その後の処分方法は、自治体により異なります。電池の種類によってルールが異なるので、よく確認しましょう。

特に注意したいのは、 ボタン電池。発火事故の原因となるため、不燃ごみとして廃棄することはできません。スーパーや家電量販店に設置されている専用の回収BOXに入れる必要があります。充電池の処分方法も覚えておきたいところ。リサイクルすることでニッケルなどの貴重な資源を再生することができます。ぜひお近くの充電池用のリサイクルBOX設置場所を調べてみてください。店頭に置かれていない場合もあるので、 店員さんに尋ねてみるのがおすすめです。

② 小型家電

古くなったスマホやイヤホン、断線した電源アダプタ……。身の回りの小さな家電を不燃ごみなどでそのまま廃棄していませんか?実はこれらの小型家電には、鉄やアルミのほか、コバルトなどの希少金属が含まれているものもあります。これらは「都市鉱山」と呼ばれ、そのままごみとして捨てるのはとてももったいないことです。

日本では、2013年から小型家電リサイクル法に基づいて、都市鉱山に埋もれた資源をリサイクルする取り組みが始まっています。回収対象にはほとんどの家電製品が含まれ、回収方法はボックス回収やステーション回収(ごみ回収場所での資源回収と合わせて行う手法)など、自治体により異なります。

③ 化粧品

化粧品は、すべて使い切る前に使用期限を迎えてしまい、廃棄しなければならないことが多いアイテム。そんなときは、中身と容器を分別して処分することが大切です。

固形パウダー状のアイテムなら、 爪楊枝などで中身を崩すと分別しやすいです。崩した中身は可燃ごみとして処分できます。液状のアイテムの場合、 排水口などに流してしまうのは推奨できません。水質汚染の原因となります。残った中身はキッチンペーパーや古い布に吸わせて可燃ごみとして処分しましょう。香水は匂いが強いため、布などに吸わせた後、密閉式の袋に入れるのがいいでしょう。

また、一部の化粧品メーカーや小売店では使用済み容器回収の取り組みが行われています。自分で分別するよりも簡単にリサイクルに貢献できますね。中には特典が付与されるものもあり、うまく活用すればお財布にも嬉しいアクションになるでしょう。

ごみの分別は私たちの「責任」

ごみの分別は、ルールだからやるべきという以前に、地球に生きる私たちの責任です。そもそも、私たちが手にする「もの」は、地球の限られた資源からつくられています。処分に必要なエネルギーも、地球の資源からつくられます。だからこそ、使い終えた後も無駄にせず、再利用できるものは次へとつなぐ責任が私たちにはあるのです。

SDGsでは、Goal 12「つくる責任 つかう責任」でこのことが語られています。面倒に感じるかもしれませんが、そのひと手間が火災や水質汚染などを防ぎ、貴重な資源を守ることにつながっています。そのため、ごみの分別を当たり前の行動としてみんなで実践していくことが大切です。まず「どうすればいいかわからない」を脱却すれば、面倒な気持ちはぐっと軽くなります。わからないまま放置せず、さくっとスマホで調べてみることからスタートしましょう。そして、正しい分別方法を知ったら、ぜひ周りの人にも広めてみてください。

<参考>
小型家電リサイクル制度の施行状況について