SDGsゼミリポート | サステイナブルな未来を多様な視点で探求する

SDGsゼミリポート | サステイナブルな未来を多様な視点で探求する

WAVELTD
トップ > 研究員のSDGsな日々 > 「文学」のイメージが変わる! 文学フリマ参加レポート

「文学」のイメージが変わる! 文学フリマ参加レポート

なるほど!

7

9/14(日)に、文学フリマ大阪13に行きました!
文学フリマとは、「自らが〈文学〉と信じるもの」を作り販売する、文学作品展示即売会です。全国の主要都市で開催されています。
小説やエッセイ、評論、詩歌、絵本など、さまざまなジャンルの作品が販売されています。
筆者が文学フリマに行ったのは今回で2度目。行ったことがない方に向けて、文学フリマの魅力をご紹介します。

1. 読書する習慣がなくてもOK

文章を読むのが苦手な方にこそ、おすすめしたいと思っています。
文学フリマでは、小説やエッセイなど、ある程度まとまった文章を載せた作品も多数販売されていますが、絵本や写真集のように、文章量が非常に少ない作品も並んでいます。
また、1冊のページ数が少ない作品もあります。作り手が個人アマチュアで、12ページほどの短い作品を2・3種類、試験的に制作しているというパターンもあるようです。
一般的な書店や図書館と比べて、とっつきやすいボリューム感の作品が多く並んでいるのが、文学フリマの魅力です。文学フリマは、文学を「誰でも楽しめる」ものにする場であると感じました。

2. 試し読みコーナーでのんびり楽しめる

文学フリマは即売会です。会場内にテーブルがたくさん設置されており、ブース内側には作り手(または、作り手をサポートする売り子)がいて、イベント参加者は作り手たちと対面しながら作品を見て回ることになります。即売会に慣れていない方は緊張するかもしれませんね。
しかし、文学フリマには「試し読みコーナー」があります。
一部の作品ではありますが、作り手のブースから離れたところでゆっくり作品を読むことができるので、即売会にハードルを感じる方におすすめです。文学を「誰でも楽しめる」ようにするための、文学フリマ運営者による細かい配慮が感じられました。

もちろん、作り手とコミュニケーションをとりながら作品を探すのも、即売会の醍醐味です。気になる方は、各作り手のブースに行ってみましょう!
ちなみに筆者は、魚のイラストのTシャツを着て、鯖がテーマの歌集を立ち読みしていたら、その鯖歌集の作者さんが笑いながら声をかけてくださったんです。よい思い出です。

3. 作品の中身だけではなく、見た目もポイント!

筆者が見かけた作品のなかでも、トレーシングペーパーを重ねて複雑な色合いを表現したものや、大小さまざまな紙を綴じたものなど、特殊なかたちのものが多数あります。
一般的な書店や図書館にある作品と比べて、圧倒的にバリエーション豊かです。印刷会社に依頼するのではなく、手作業で1冊1冊製本したものには、読むだけではなく家に飾りたいと思わせる、絵画や彫刻のような魅力があります。
本に限らず、小売店やネット注文サービスで商品を購入するとき、「長く大切に使おう」という意識が薄れてしまうことがあります。でも、このような即売会で作り手を前にして作品を購入すると、改めて自分が持っているものを大切に楽しむことの重要性を感じることができます。

もちろん、文学フリマにもネット印刷等を活用して作られたものはたくさんあります。作り手側として文学フリマに興味がある方は、並んでいる作品の奥付を見て、どこの印刷会社を利用する人が多いのか、探ってみるのもいいですね。

「誰でも楽しめる」文学

文学フリマは、作品を作る人と買う人、毎日のように本を読む人とそうでない人、のように「文学との向き合い方」がばらばらな人々が、同じ場所に集うイベントです。
買うために来た人が、周囲から刺激を受けて「自分も作ってみたい!」と思うこともありますし、あまり読んだことがないジャンルの作品が一生の宝物になる……なんてこともあるでしょう。

文学の世界への入口として、文学フリマに興味を持っていただけると幸いです。
お近くで開催されるときは、ぜひ足を運んでみてください!

〈参考〉
文学フリマ公式サイト https://bunfree.net/