先日、社内での雑談時に「スマホ漬け」が話題に上りました。
「気づくと画面をぼーっと眺めて時間が経っている」「週末は動画を見続けるうちに日が暮れる」「寝る前に見て交感神経が活発になって眠れず、結局朝までスマ-トフォンをいじる」。読者の皆さまにも、そんな経験はないでしょうか。
そこで、実践したいのが「デジタルデトックス」です。これは、パソコンやスマートフォンなどのデジタル機器と距離を置いて心身をリフレッシュすること。
ある日筆者はデジタルデトックスをしようと思い立ち、スマートフォンを見る時間をなくすべく、次のような一日のスケジュールを立てました。
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9:00 ~ 13:00 起床、朝食、掃除、洗濯
13:00 ~ 14:00 昼食
14:00 ~ 15:00 図書館に本を借りに行く
15:00 ~ 17:00 気になっていた市民コンサートへ
17:00 ~ 18:30 夕食
18:30 ~ 21:00 読書
21:00 ~ 22:00 入浴
22:00 ~ 24:00 次の旅行の計画を立てる
24:00 就寝
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理想的なスケジュールです。どこにもスマートフォンを見る時間がありません。
と思いきや、実際にやってみると案外そうでもなく……。
家事の合間や移動中に音楽を聴く、レシピを探す、コンサート前に初めて聴く曲を検索する、旅行先候補の観光地について調べる、交通機関のチケットを予約する……など、気づけばスマートフォンを手にしている場面が多かったです。動画を見続けることはなかったものの、完全に操作する時間をゼロにするのはなかなか難しいようです。
もう一つ気づいた点があります。それは読書や音楽に思った以上に集中できなくなっている、ということ。「大人になると、昔ほど本や音楽の世界に入りこめなくなった」といった声を聞きます。これは単に時間がないというだけでなく、手元にスマ-トフォンがあるとつい触ってしまうというのも一因かもしれません。本来なら心を豊かにする音楽や読書の時間を100%楽しめないのは、悲しいですよね。
現代社会において、スマートフォンがもはや手放せないツールであることは明らかです。要はどのように使うか、が大事なのではないでしょうか。
思い切って一度、(連絡手段以外では)スマートフォンを使わない旅行などにチャレンジするのはいかがでしょうか。一定時間しか画面操作できないような依存対策アプリを入れ、移動の際には時刻表を使う。Wi-Fiのないホテルに滞在してみる。Webのマップを使わずに観光案内所でおすすめスポットを聞き、道が分からなければ地元の方に尋ねる。スマートフォンを使うよりも手間と時間がかかるかもしれませんが、きっといい旅の思い出になるでしょう。夜は部屋にこもって、ずっと読みたかった本を読破する。そうすると心地よい疲れを感じ、よく眠れるはずです。


こういった機会を意識的に設けていくことで、スマートフォンとも上手に向き合えるようになるのでは。心身ともに健康でいられる使い方を模索していきましょう。