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【第6回SDGs意識調査レビュー①】高まる認知、一方で伸び悩む関心。そして万博がSDGsに与える影響とは

なるほど!

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WAVE・SDGs研究室が実施する「SDGsに関する意識調査」は2020年の第1回調査に始まり、今回で6回目の調査となりました。この5年間でSDGsに対する意識はどのように変化したのでしょうか。一般生活者1000人の回答をもとにSDGsの認知度や関心度、さらにSDGs達成に与える影響という観点から生活者が大阪・関西万博をどのように評価しているかを紹介します。

SDGsの認知度は過去最高の95%に到達

SDGsの認知度(「名称だけでなく、内容もある程度知っている(内容認知)」と「名前は聞いたことがあるが内容は知らない(名称認知)」の合計)は95.0%に達し、2020年の調査開始以来最高の数値となりました。とりわけ10代は認知度が97.0%であるとともに、内容認知が89.2%と他の年代に比べて高い数値を示しています。ただ全体で見ると、認知度の高まりに対して内容認知は前回調査からほとんど変化が見られないため、名称認知のみで内容認知まで至っていない人がまだ一定数いると考えられます。

SDGsへの関心度は前回調査から4.9ポイント減少

SDGsへの関心度(「関心がある」と「やや関心がある」の合計)は61.1%で、前回調査から4.9ポイントの減少となりました。内訳を見ると、「やや関心がある」は前回調査から減少の一方で、「あまり関心がない」と「関心がない」が増加。年代別では10代の関心度が最も高く、最も低い30代と比べると20ポイント以上の差が見られました。高い認知度もふまえると、“知っている”から“関心がある”状態に移行させるための情報発信が今後の課題となるでしょう。

万博がSDGs達成に及ぼす影響を若者は高く評価

大阪・関西万博がSDGsの達成に影響を与えると思うか、という質問をしたところ、全体では「大きな影響を与えると思う」が7.8%、「ある程度影響を与えると思う」が40.5%で、合計48.3%が影響を与えると見なしています。影響を与えると見なしている割合を年代別で見ると、10代が最も高く64.5%、次いで20代が51.8%となっており、他の年代に比べて若年層がSDGs達成における万博の影響を高く評価していると言えます。

また、万博がどのような側面でSDGs達成に貢献すると思うか、という質問をしたところ、全体では「文化と多様性の尊重」が最も高く、次いで「未来社会への希望やビジョンの提示」、3番目が「国際協力とパートナーシップの促進」という結果となりました。年代別で見ると、10代から40代は「文化と多様性の尊重」が高く、50代と60代は「未来社会への希望やビジョンの提示」が高い結果となりました。

SDGsへの関心を薄れさせないために

今回の調査では、SDGsという言葉が浸透した一方で、関心が低下している状況が確認される結果となりました。ただ、未来を担う若年層、特に10代の関心の高さは、SDGs達成に向けた明るい兆しと言えます。社会全体がSDGsへの関心を持ち続けるためには、新しい情報に触れ続ける機会を提供することが一つの有効な手段と言えます。SDGsゼミリポートはそうした役割の一端を担うメディアとして、今後もSDGsに関する情報を継続的に、そして新たな切り口で発信し続けていきます。

調査概要

SDGsに関する意識調査
調査対象:全国在住の15歳以上の男女
調査主体: (株)WAVE (WAVE・SDGs研究室)
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査日:2025年7月
有効回答数:1,036サンプル
当調査結果のデータ、図表、本文等の著作権は株式会社WAVEに帰属します。当社の許諾を得ることなくこれらの全部または一部を複製、転載、翻案、配布、印刷、翻訳など、第三者の利用に供することを禁止します。

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