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誰でもできる復興アクション。災害大国・日本を「復興大国」へ

なるほど!

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毎年さまざまな災害が発生する災害大国・日本では、被災と復旧が日々繰り返されています。2011年3月11日に起きた東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)は、観測史上、世界で4番目の規模にあたる地震とされ、14年たった今でも復興作業が続いています。

そこで必要になるのが復興支援ですが、この言葉を聞くとボランティアや寄付など、大規模なアクションを想像する方が多いかもしれません。
しかし、実はもっと手軽に、日常生活の中で参加できるアクションがあるのをご存知でしょうか?今回は、私たち一人ひとりができる2つのアクションをご紹介します。

思い出し、発信することでだれでも「語り部」に

復興支援において、被災地域に長期的に向き合い続けることは非常に重要です。 しかし、しかしその地域に住んでいない人の多くは、時間がたつと災害が過去の出来事となり、思い出す機会も減っていきます。
1つ目のアクションである語り部活動は、災害時の記憶を後世に語り継ぐための継承活動のことです。東日本大震災でも、被災地域のさまざまな人が語り部として活動を行い、多くの本が出版されました。

この語り部活動には、被災体験の無い人も参加できます。事実や体験談を誰かに伝えたり、SNSで発信したりと方法はさまざまです。災害が発生した日に毎年思い出し、「〇年前の今日はこんな災害があったよね」と話してみることも立派な語り部活動になります。被災体験のない世代へ記憶を継承するとともに災害記憶の風化を防ぐことができ、防災意識の向上にもつながります。

被災地の特産品を購入して消費する

2つ目のアクションは、被災地域で作られた食品や郷土品を購入する復興支援です。生産者への支援だけでなく、地域経済の活性化にもつながります。いつもの買い物の際、産地を確認し被災地のものがあれば選ぶようにするなど、小さなアクションが復興に役立ちます。
物産展やオンラインストアでも地域に特化した販売をしていることがあるので、こまめに調べてみるのもいいかもしれません。

復旧を超えた「復興」のために。できることから実践しよう

「復興」とは、一度衰えた被災地域が再び盛り上がること。つまり、家屋の再生や物資の普及などの表面的な復旧にとどまらず、地域全体に活気が生まれることこそが最終目標と言えます。その実現のためには、私たち一人ひとりの行動が必要不可欠です。
「災害大国」ではなく、日本全体で復興へ舵を切る「復興大国」へ。SDGs11番目のゴール「住み続けられるまちづくりを」の実現のためにも、今回紹介したアクションを実践してみてはいかがでしょうか。

筆者が宮城県宮城郡七ヶ浜町代ヶ崎浜を訪れた際、おはじきアートの中に見つけた言葉
「だいじょうぶ きっとすべてうまくいく」

<参考>
気象庁 「地震について」
よがさきおはじきのアート