WAVE・SDGs研究室が実施する「SDGsに関する意識調査」は2020年の第1回調査に始まり、今回で6回目の調査となりました。この6年間でSDGsに対する意識はどのように変化したのでしょうか。昨年10月に投稿した「第6回SDGs意識調査レビュー①」では、SDGsの認知度が過去最高となった一方で関心度が低下したこと、若年層がSDGs達成における大阪・関西万博の影響を高く評価していることを紹介しました。本記事では第6回調査のレビュー第2弾として、調査対象者(15歳以上の男1,036人)がSDGs17の目標の中で特に重要と認識している目標、SDGsに積極的な企業・教育機関に対する利用意向、の2つをご紹介します。
SDGs17の目標の中で目標3「すべての人に健康と福祉を」が特に重要と認識されている
SDGs17の目標の中で特に重要だと思う目標について質問したところ、目標3「すべての人に健康と福祉を」(49.0%)が最も高く、次いで目標6「安全な水とトイレを世界中に」(48.1%)、3番目が目標1「貧困をなくそう」(47.6%)という結果となりました。

また年代別で見ると、10代と20代では目標1「貧困をなくそう」が最も高く、30代以上では目標3「すべての人に健康と福祉を」が最も高い結果となり、若年層とそれ以外の年代で重要と認識する目標に違いが見られました。


実際に取り組んでいる目標は、目標12「つくる責任つかう責任」が最も高い
実際に取り組んでいる目標を質問したところ、全体では目標12「つくる責任つかう責任」(20.4%)が最も高く、特に10代は33.7%が取り組んでいると回答しており、他の年代に比べて高い結果となりました。

10代が特に重要と認識している目標1「貧困をなくそう」に取り組んでいる割合は、他の年代に比べて高いものの、重要視率(55.4%)と実践率(12.7%)の差は42.7ポイントと大きな乖離が見られます(SDGs17の目標の中で「特に重要」と回答した割合を「重要視率」、実際に取り組んでいると回答した割合を「実践率」と定義)。この結果から、ごみを減らす、リサイクルする、など日常生活で実践しやすい目標には実際に取り組む一方で、「貧困」という大きな課題の解決に貢献したいが方法が分からない、という可能性も考えられます。大きな課題を解決するために、日常生活で実行できるアクションを分かりやすく提示することがSDGs達成のカギとなりそうです。

企業・教育機関のSDGsに対する姿勢がサービス利用や進学先選定に影響を与える
SDGsに積極的に取り組んでいる企業の商品やサービスを利用したいか質問したところ、「積極的に利用したい」と回答した割合が最も高いのは10代(30.7%)で、他の年代の2倍以上も利用意向が高い結果となりました。「積極的に利用したい」と「どちらかといえば利用したい」を合わせた利用意向度はどの年代も70%を超えており、企業のSDGsへの姿勢が消費行動に一定程度影響を与えることがうかがえます。

また、SDGsに積極的に取り組んでいる小学校・中学校・高等学校・大学で学んだり、子どもを学ばせたり、友人や孫などに勧めたいと思うか質問したところ、「学びたい/学ばせたい/勧めたい」と回答した割合は10代が最も高い結果(38.6%)となりました。「学びたい/学ばせたい/勧めたい」と「どちらかといえば学びたい/学ばせたい/勧めたい」を合わせた推奨意向度は20代を除いて70%を超えており、教育機関のSDGsへの取り組みが子どもや保護者に良いイメージを与え得ることが分かります。

調査結果をふまえた今後のアクション
今回の調査では、SDGs17の目標の中で目標3「すべての人に健康と福祉を」が特に重要と認識されている一方で、実際に取り組んでいる目標は、目標12「つくる責任つかう責任」が最も高いという乖離が確認される結果となりました。この乖離は実行のしやすさに起因するものと推察され、各目標に対して日常で実行可能な小さなアクションを提示することがSDGs達成のカギになると考えられます。また、「第6回SDGs意識調査レビュー①」でふれたSDGsへの関心低下がある一方で、商品やサービスの利用、進学先の選定においてSDGsへの取り組みが一定程度影響を与えることが確認されました。この結果をふまえ、企業や教育機関の広報活動でSDGsの取り組みをPRすることは有意義であると言えます。
SDGsゼミリポートは今回の調査結果をふまえ、SDGsに関する情報を継続して発信するとともに、日常で実行可能な小さなアクションを紹介するような記事作成に取り組んでいきます。
調査概要
SDGsに関する意識調査
調査対象:全国在住の15 歳以上の男女
調査主体: (株)WAVE (WAVE・SDGs研究室)
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査日:2025年5月
有効回答数:1,036サンプル
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